症状について

うつ病にかかってしまう人は本当に多くなっています。まったく落ち込んでいる様子もなく、何かに追いつめられているようでもなかった人がある日突然起き上がれなくなったり、自殺を図ろうと突発的な行動をとってしまうこともあるのです。また、社会人であればこれまで無断欠勤など一切したことがなかったような人が突然連絡もなく会社に来なくなるというようなこともあります。これらは全て気まぐれでもサボりでもなんでもなく、うつ病による症状なのです。

うつ病になったときに現れる症状はその原因によっても違いますが、主な症状としては無気力です。ご飯を食べるのも、趣味も、仕事も全てできないしする気にもなれないような状態んなります。しかし、無責任になったわけでも抜け殻になったわけでもありませんから、やらなければいけないという自己嫌悪や焦燥感ばかりがあるものの、うつ病が原因となって行動はできない上に、それを自分自身でコントロールすることもできないため放置していると自分で自分を傷つけてうつ病を悪化させる原因になってしまうこともあります。
他にも不眠の症状を訴える人がおります。うつ病というのは朝方に悪化し、夜になると症状が緩和される傾向があります。これはホルモンバランスも関係していますし、人間の意識的に朝=仕事や会社へいくために人が活動している時間という認識があることから、自分を攻めてしまいやすいことが関係しています。
上記の特徴があることから、うつ病の人はどうしても昼夜逆転してしまいがちです。しかも、働いていないから、無気力で寝転がっているから眠くないんだろうと決めつけてくる人もおりますが、実はそうではありません。うつ病にかかっている人の脳内は常にパニックだったり、ストレスを感じて覚醒している状態になっています。発表会や会社でミスをして責められているときの絶望感などは誰しもが経験したことがあるとは思いますが、これがうつ病患者の脳内で常に存在しているのです。極限状態にあるのにリラックスしているときと同様に眠れるわけがありません。睡眠バランスの乱れはうつ症状を悪化させる原因にもなりますから、睡眠薬を利用してでも体内時計は調えるようにしてください。

一時期社会問題ともなったものにリストカットがあります。うつ病にかかっている人の中にはリストカットを繰り返している人もおりますが、これは決して周囲へのアピールでも注目されたいからでも、猟奇的なことが好きなわけでもありません。リストカットをすると脳内でβエンドルフィンという物質が分泌されます。これはモルヒネと同様に依存性が高い物質ですが、人間をリラックスさせたり安心感を与えてくれる物質となっています。リストカットによってこの成分が生み出され、効果がある期間はごく短いです。しかし、うつ病に陥って常に焦燥感や罪悪感に駆られている人間にとって、リストカットすることで唯一数秒間だけリラックスできる物質が生み出されるのですから、仕組みを知らずともこの行為に没頭してしまう人は多いのです。リストカットをすると落ち着くと証言する人がおりますが、それはこのβエンドルフィンによる作用なのです。
安心できるからリストカットをしても良いというわけではありません。原因はうつ病だと明確になっているのですから、手首を切っているよりもプロによるカウンセリングや投薬治療によってもっと健全に病気を治療していけるようにしてください。